志願倍率と実質倍率の違い 国公立の速報と私大の結果表の読み方
大学入試の倍率を比べるときは、志願者、受験者、募集人員、合格者のどの数を割った値かを確認します。国公立大学の出願速報と私立大学の確定結果を例に、更新時点、募集単位、併願者の数え方を読み分けましょう。
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速報の倍率には、どの人数が入っているか
国公立大学の出願期間中に志願状況を見ると、学科の横に「倍率」とだけ書かれていることがあります。最初にその欄の上と表の下を見てください。志願者数を募集人員で割る表なら、募集する席に対して、集計時点でどれだけの出願があったかを表します。まだ試験は終わっていないため、この数字から当日の欠席者や最終的な合格者数を知ることはできません。
これに対して、入試結果の「実質倍率」は、一般に実際の受験者数を合格者数で割った値です。名前が似ていても、「志願倍率」の分母を募集人員とする資料も、合格者数とする資料もあります。「志願者/募集人員」「受験者/合格者」のように列名を使って書けば、数字だけを控えるより、後で同じ基準にそろえやすくなります。倍率の逆数を自分の合格可能性と読むこともできません。
国公立大学の出願状況をたどる
出願先の大学の入試情報から、対象年度の「一般選抜」「志願状況」または「出願状況」を探します。大学の公式の入試案内への入口が分からないときは、大学入試センターの利用大学一覧からも探せます。表が複数あれば、学部、学科、日程の順で絞ります。学部一括の募集と学科別の募集が併記されている場合は、自分の出願先がどちらの枠に入るかも確認しましょう。
何度か更新される速報では、紙に写した倍率の横に「受付途中」と記します。出願情報の登録、検定料の支払い、書類の受理など、大学がどの段階までを集計したかを注記で確かめます。前日の表と比べて人数が増えても、集計の時点が動いた結果かもしれません。前年と見比べるなら、途中の表には前年の同じ段階の表を、確定値には同じ日程の確定値を用意します。
私大の全学部統一入試では延べ人数にも注意する
私立大学の全学部統一入試では、同じ試験で複数の学部や学科を志望できる場合があります。文学部と法学部を併願した人がそれぞれの志願者欄に含まれていれば、両方の欄を足した数は出願件数の合計です。別々の人がその人数だけ試験会場に来たという意味にはなりません。大学が「実人数」も掲載しているときは、集計の対象範囲を合わせて見ます。
学部個別入試の結果と比較したいなら、同じ学科について統一方式と個別方式の行を抜き出します。方式ごとに募集人員が分かれているか、共通の募集人員を使っているかをまず確認します。合格者欄に繰上合格者が入るかどうかも、注記を見ます。必要な列が片方の表にしかなければ、その倍率同士を無理に順位付けするより、何が比べられないかを余白に残す方が正確です。
計画の例 気になる学科を面談で比べる
同じ地域の国公立大学を候補にしていて、地元の私立大学も受けたいとします。国公立大の前期日程の欄には、募集人数と現時点の志願者数を書きます。私大の欄には、昨年度のどの方式の実質倍率かを記します。隣り合った数字に大小があっても、集計時点と分母が違うので、難易度を比較する欄には使いません。
面談では、倍率が動いたことと、自分の志望理由や受験できる科目に変化があったことを分けて話せます。私大の方式で迷ったら、志望学部の科目を比べる方法で過去問を一題ずつ開き、自分の得意な答え方が使えるかを見ます。国公立大では、共通テストと個別試験の配分を確かめます。どの数字が確定したら再確認するかを書き添えれば、速報が更新されるたびに志望校を選び直さずに済みます。
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よくある質問
大学の出願状況はどこで探しますか。
大学の入試情報から該当年度の一般選抜を開き、「志願状況」や「出願状況」で探します。前期、後期などの募集日程と更新時点を確認しましょう。
志願者は全員、受験者として数えられますか。
出願しても試験を欠席する人がいます。選抜後の結果表では、志願者数と実際に受験した人数が別々に掲載されることがあります。
倍率が低い方式ほど自分にも合格しやすいですか。
倍率は人数の関係です。使われる科目や配点、併願者の数え方も違うため、自分の得点や答案との相性は別に確かめます。
出典・参考資料
- 定員管理の厳格化の入試倍率・偏差値・志願者動向への影響 · 『大学入試研究ジャーナル』 · 2022
- 大学入試研究の動向・全学部入試と延べ志願者数 · 大学入試センター
- 大学入学共通テスト利用大学情報 · 大学入試センター

